【ガチャさんの冗談音楽シリーズVol1.】
むかし昔、日本に「アリババと15人の盗賊」(アリババ)という奇妙な名前の合唱団がありました。
編曲と指揮をする自称〈冗談音楽家〉の宮島将郎は、幼い頃はNHKラジオの風刺番組「日曜娯楽版」のフアンで、若い頃は日本テレビの幼児教育ギャグ番組「カリキュラマシーン」のディレクターをやり、ステージで演じるものは面白くなければ駄目だと考えていました。
宮島のやるコンサートの演出には次の4つの大切がありました。
1 お客さんを眠らせない。
2 アンコールが終わるまで帰らせない。
3 また来ようと思わせる。
4 芸術でなく芸能をめざす。
この結果、コンサートのお客さんはどんどん増え、コンサートはいつも笑いに包まれていました。
冗談音楽の中心は大作曲家の名曲に滑稽な歌詞を付けた〈名曲替え歌〉です。
曲目解説
『爺さん上のアリア』
バッハの「G線上のアリア」に歌詞を付けた曲で、高音パートが「歳はとりたくない」と歌うと低音パートは「歳をとるといい」と言い返します。
『交響曲第70歳』
人間は誰でも歳をとると身体にいろいろな問題が起きるけど、みんなでとれば怖くないと歌い、最後には早く70歳になりたいと歌います。モーツァルトもあの世でビックリしているに違いありません。
『交響曲<運命だよ>』
「この頃変だぞ!」で始まるこの曲は、高齢者の身に次から次へと起きる出来事をベートーヴェンの「運命」のメロディーに乗せて歌います。
(
宮島 将郎)